真の柔らかさとは

 今日は昼間293ケルビンを超える程暖かかったので、三月上旬にしては薄着で大学の図書館に行ったのだが、帰りは雨が降ってくるし風も強かったのでかなり寒かった。春はまだ来ない。



 今日、図書館で勉強していてあることに気づき、愕然とした。

 この前新しく買ったシャーペンが使いやすいと感じていたのは、なんと、芯がHBではなくBだったかららしいのだ。「実にいい買い物をしたものだ」と満足していた矢先の出来事だった。

 最初、ふと自分の右手のノートに擦れあう部分が黒くなっているのを見つけ、「小学生みたいだな」と思った瞬間、書くときに力が要らなかったことや、字が濃くなったことが一斉に頭の中で電撃のように音を立てて繋がったのだ。

 すぐさま購買にBのシャー芯を買いに走り、古いシャーペンにもBシャー芯を装着すると、案の定書きやすさが格段にアップしたのだ。


 結局、シャーペンの形や機能より、自分が求めていたのは芯の柔らかさだった。