電磁気

 昨日、わざと図書館閉まってから行って、IDカードの威力を試してきました^^

 磁化ベクトル\vec{M}で磁化された磁性体のつくる磁場と磁束密度の求め方がわからなかったので、本でいろいろ探してたら知らなかった概念がいくつか出てきました。


 まず磁位って何!??ってことです。

 磁位は、伝導電流がないところで定義できます。磁場を\vec{H}として、このとき
rot\vec{H}=0
が成り立ち、
\vec{H}=-grad\phi_m
なる物理量\phi_mが磁位らしいです。
 でもこれは明後日のテストには出ないので具体的な問題はまた今度。



 磁化された磁性体がつくる磁場、磁束密度を求めるのに使えそうだったのは、「磁化ベクトル\vec{M}を、それに等価な磁化電流と面磁化電流の分布に置き換えて考える」って方法です。
 こう考えれば、一様に磁化された磁性体の内外の磁束密度が、多くの場合なぜ0になるのかが説明できます。


 まず、磁化電流の密度は
\vec{i_m}=\frac{1}{\mu_0}rot\vec{M}
ですが、一様に磁化されていれば\vec{M}は一定だからrot\vec{M}=\vec{0}で磁化電流密度は0となります。


 次に面磁化電流ですが、これはなんでも「磁化が不連続に変化するところでは、磁化の不連続分をこれと等価な面磁化電流に置き換えることができる。」というものらしい。
 不連続な2つの磁化ベクトル\vec{M_1},\vec{M_2}で与えられる、磁性体1、2の境界面に現れる面磁化電流の密度\vec{K_m}は、境界面に垂直な単位ベクトルを\vec{n}として
\vec{K_m}=\vec{n}\times (\vec{M_1}-\vec{M_2})
と書ける。


 例えば、\vec{M_1}=\vec{0}で、\vec{M_2}\vec{n}が同じ向きだった場合、
\vec{K_m}=\vec{M_2}\times \vec{n}=\vec{0}
となり、さらに一様磁化で
\vec{i_m}=\vec{0}
なら、その磁性体の内部および表面では磁束密度を作り出す電流源は存在しないことになり、\vec{B}=\vec{0}になる。


 岩波の電磁気学2(長岡洋介著)には\vec{B}=\vec{0}の理由があまりくわしく書いてなかった。やはり図書館の威力か。