アカルクナイミライ

 大学に入った頃からずっと分かっていたことだが、このまま修士、博士まで順調にいったとして、最短でも27歳になっている。

 理論物理や数学の分野で研究者として食べていけるのは、ほんのわずかな人間だけだとよく聞く。

 このまま予定通りに理論物理の道を突き進んだとして、はたして生きていけるのか。最近急に不安になり始めたのは、親に奨学金返済の保証人になってもらう為の書類にサインしてもらったせいかもしれない。
 20代半ばにもなって親に仕送りしてもらうのもあれなので、この先博士課程を修了するまで奨学金をもらい続けると、働き始めると同時に900万円の借金を背負うことになる。それでも、働ければ40歳くらいまでかかってでも返済はできるし全然おっけー。博士を修了してからうまくポスドクになれれば問題は無いのだ。

 ただ、そこで躓けば人生は終わる。900万もの借金を抱えてプー太郎はよろしくない。死んで借金が消えるならそうするが、そうはならないだろうな。どうにかしてやりたくもない仕事を見つけて、理論物理学者への道は必然的になくなり、一生自分の時間を売って生きていく。超ひもの「ち」の字も理解できずに終わって、ただ生きるなんてつまらないけど。

 金さえあればどんなにバカでも一生勉強、研究し放題じゃないかな。何年博士やってても経済的には痛くないわけだし、そのうち何かしらの研究者にはなるような。「お金が無い」なんてくだらない物理的な理由で、精神を不自由にしたくないな。





 最近J.J.サクライ読んでても、自分の理解力の無さに愕然として、いろんな負の雑念だおい!!