ニワトリの歯
スティーブン・ジェイ・グルードの「ニワトリの歯」
- 作者: スティーヴン・ジェイグールド,Stephen Jay Gould,渡辺政隆,三中信宏
- 出版社/メーカー: 早川書房
- 発売日: 1997/11
- メディア: 文庫
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「パンダの親指」の人です。
主に進化論についての科学エッセイ。
途中めっちゃ面白くないところもあったけど、まぁまぁ楽しめた。「パンダの親指」ほどの衝撃は無かった気がする。読むのに時間がかかったので、あんまり覚えてない。
ミミズの章はかなり興味深かった。
「種の起原」を書いたダーウィンの最後の著作はミミズと土壌に関する論文であり、これについて、グルードは「現在を調べる事によっていかにして過去を知りうるか」という、ダーウィン自身の持っていた自然淘汰に対する考え方を知る手がかりとなるようなウラの意図がある論文だと説明している。地球の歴史や宇宙の歴史は再現することが不可能なので、実験して検証するという科学の本質的なステップがふめない。生物における進化というのも同じで、自然淘汰が具体的にどのように種の進化に影響していくのかを知る事は難しい。ミミズが大地を耕したり、珊瑚が島を作るプロセスも同様。
あとは、
進化のプロセスはある程度とびとびで起こるかもしれない。
遺伝子のスイッチがON、OFFしたり、遺伝子が自分を増やそうとする。
自然淘汰はその個体に現れる形質に作用する。
って感じ。
あと、シマウマという概念は正しくないらしい。