銃・病原菌・鉄

 

  
やっと読み終わったー(^^)
 
究極的には、家畜にするのに適した動物が多く住んでいて東西に伸びているユーラシア大陸の中でも、山川などの地形で程よく隔てられたヨーロッパ地域が一番恵まれていたために、現在の世界においてヨーロッパ起源の人々が最大の影響力を持っている。という話。
 
もっと細かいところだと、オーストラリア人とニュージーランド人は起源や歩んできた歴史が全く異なっていることだとか、インカ帝国の人々が文字を持たなかった理由だとか、アフリカの社会の発展が遅れていることだとか、日本の環境が他と比べると実はかなり恵まれていたことだとかそういうことが理解できた。
また、病原菌に対するイメージも変わった。人類は現在もインフルエンザなどの病原菌と戦い続けているが、この戦いは必ずしも無益なものでは無いのかもしれない。将来、地球より外の世界と関わる際に、大陸間で起きてきたような歴史が繰り返されることだって考えられる。
 
歴史は苦手だが、これは飽きずに読み進める事ができた。
これは科学をしてる本だからだと思う。
 
現在の世界がなぜこうなっているのか、理解したかったらこれを読むべきだと思う。
さらに、世界の理解だけにとどまらず、他の社会構造の理解や予測にも応用できる知識だと思う。
 
 
 
この本の結論自体は、全ては環境のせいということなのだが、各個人についてはまた別の話。
もちろん、個人においても環境が与える影響は大きいと思うが、この本で語られていることを知っていれば、環境を自ら選択し望む環境に自分を置く事が出来るという幸運に気付けるはずだ。