幼年期の終わり

幼年期の終わり (光文社古典新訳文庫)

幼年期の終わり (光文社古典新訳文庫)

最近はSFにハマっている。

久しぶりに夢中になって一気に読めてしまう本でした。テーマがわかりやすい分だけ読みやすかったのもあると思うけど、それにつけても話が面白い。読みかけの状態では勉強が出来なかったので、さっさと読んでしまうことにした。



内容は、人類よりはるかに頭のいい宇宙人が地球に来て、人類を平和な世界へと導いていくんだけど、その本当の目的はいったい…みたいな話。

宇宙人の介入の有無は置いといても、人類が目指すものって究極的に何なんだって考えてしまう。文化と生活ってある意味対極的なもので、生活が便利に平和に穏やかになるほど生きることの価値は安くなっていく。どっちに重きをおくかは人によって違うのだろうね。

科学こそ、宇宙全体の知的生命体が共有できる、宇宙上で普遍の価値を持つ存在だとすれば、人類はこれの発展に存在意義を見出せるかもしれない。
しかし、この物語のように、宇宙についての知識が人類よりも遥かに勝っている宇宙人が本当に現れ、今の科学(とりわけ物理学)には人類という宇宙でちっぽけな存在を語る上での歴史的な価値しか無くなって、やる気がなくなって、人類の科学自体が廃れていくのだろうか…
  

うーん、やはり生きてる間が充実していればそれで良いのか…