アリス症候群

そういえば、この前バスに乗っててたら突然自分の指とか口の中が肥大化する感覚におそわれた。



小さい頃によく、寝る前後にこれを感じてすごく怖くなった記憶がある。ただ大きくなるだけじゃなくて、何かにすごく焦らされる感覚。具体的には、果てしなく大きいものと果てしなく小さいもののが接するときにこのギャップに驚かされて、どうにかしないといけないという使命感や責任感が生じるが、自分ではどうしようもないという状況だったような気がする。それを諦めて楽になる寸前の崖っぷちの恐怖みたいなものだったかもしれない。寝る前後だけでなくて、夢にもこの感覚が原因と思われるモノが登場して、それが自分にとっての悪夢だったと思う。夢に見たのは小さい頃だけで、1回見始めると1週間くらい連続で見ていた。



こういう症状(一般に当てはまらないものもあるかもしれないが)には名前が付いていて、

不思議の国のアリス症候群」

というらしい。

不思議の国のアリス症候群 - Wikipedia



自分の場合は、視覚のものはなくて、主に触覚と身体イメージのもの。指、口の中は、指と指や口と舌が触れたときにその場所で起こるし、その他にも、うたた寝していて起きかけた時に頭だけが肥大化して部屋の天井まで届くような感覚を感じることもある。起きているときに感じる肥大化の感覚は、今現在(23歳)でも時々あって、これにはあまり恐怖感というものはなくむしろこの不思議な感覚を楽しんでいる。起きているが無意識の状態から我に返った瞬間に、これになっていることがよくある。



養老孟司の「唯脳論」読んだ時に、感覚のホムンクルスがどうのこうのっていう図が載っていた気がする。たしか体の部位の感覚(体の地図)が脳の中にあるという話だった。これがちょっとおかしくなったのがアリス症候群なのかな。体の場所がわからなくなるわけじゃないけど、ある一部の場所にだけ感覚が集中してしまうとか。



こういう感覚を持っている人はどのくらいいるのだろう。